紀伊国屋書店週間ベストセラー(新書)第一位、2007年度売上(単行本・新書)ベスト1でもある、今年最も話題になった、「女性の品格」を読みました。
2006年の藤原正彦著書の「国家の品格」に始まり、「女性の品格」、「親の品格」、「会社の品格」などなど、2007年はまさに品格ブーム。なかでも「女性の品格」は日本中の女性に支持され、女性はもちろんのこと、一度手にとって読んでみたいと思った男性も多いことでしょう。書店の話では、実際、男性も多くこの本を購読しているとか・・・。
さて、本書は、品格ある暮し方、品格ある装い方、言葉や話し方というハウツー的なものと、生き方や行動規範に関わるものの両方を盛り込み、女性としてのふるまい方を具体的にアドバイス。「礼状が書ける」「約束を守る」「型どおりの挨拶が出来る」といったふだんの言動から、「もてはやされている人に擦り寄らない」「後輩や若い人を育てる」といった人間関係、「人の見ていないところで努力する」「役不足をいやがらない」「縁の下の力持ちを厭わない」といったビジネスに直結する話まで、幅広く、それぞれ具体例をあげながら、分かりやすく説明。
いまや女性の社会進出、活躍が当たり前となった日本社会。そんな中、著者は、多くの女性、特にこれから仕事をし、社会で生きていく女性達に向けて、従来の男性とは異なる価値観、よき女性らしさを職場や家庭の持ち込んで欲しいとの願いを込めて、やさしく語りかけ、訴えています。しかしそれは押し付けがましくなく、当たり前のようで忘れられていることを教えてくれ、自分の行動を見つめ直す良い機会を与えてくれます。また、女性としての品格だけではなく、人間としての品格について考えさせられます。 |
正論であり、当たり前であることは理解できても、実際には行動に移すことが難しく、実行できない時代だからこそ、本書は多くの人に支持されベストセラーになったのではないでしょうか。本書をきっかけに、自分の日々の言動を振り返り、日常生活、そしてビジネスの場においても、品格ある女性を目指したいと思いました。
(野上) |