私は女子大出身ということもあり、卒業間近になると、友人達とお揃いのカレッジリングを作ることが当時の流行でした。大学指定は、由緒ある「ミキモト」。幣事務所は銀座にほど近いこともあり、今でも私にとっては思い入れのあるブランドとなっています。そこで今回は「株式会社ミキモト」創設者「御木本幸吉」氏を取り上げてみようと思います。
御木本は安政 5 年 1 月、鳥羽大里町生まれ。生家は「阿波幸」といううどん屋を営みつつ、少年時代には青物や玉子の行商もしていました。当時の御木本少年は、鳥羽に入港したイギリス軍艦相手に玉子を売りに行き、全く相手にされないと、足で傘を回すなどの足芸を披露。興味を惹きつけることによって持参した品物を全部売りさばいていました。
幼少期から頭の回転の速さとパフォーマンス力が長けていたことがこのエピソードからも伺い知ることができます。この才能こそ、以後の商売にも大きく役立っていくのです。
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