書店・ネットなど様々な場所で発表されているビジネス本関係のランキングから、このコーナーの担当者が自分の興味・関心・志向・必要性などに関係なくその第1位の書籍をご紹介します。
8月14日、今回の課題書籍である「世界一やさしい問題解決の授業」の本を求めて仕事帰りに東京八重洲ブックセンター2階売り場へ。ここでも「世界一やさしい問題解決の授業」は第1位にランキングされていました。この企画で読むことにならなくても「世界一やさしい」と「問題解決」のタイトルに惹かれて個人的に購入したであろう本。「やさしい」「かんたん」「すぐわかる」などのタイトルのついた本が決してやさしくも、簡単でも、すぐわかるわけでもないことは長年の経験でわかっていることなのですが・・・
さて本書は、中学生・高校生のために書かれた「問題解決スキル」の解説書。でも書店ではビジネスコーナーに置かれているため、私を含めて大人が自分自身のために買って読んでいる感じがします。
「問題解決」の本に付き物の難しい専門用語は使用してなく、イラストも豊富で絵本感覚な作りで一見気軽に読めそうな一冊。
問題解決とは、「現状を分析し、原因を見極めて、効果的な打ち手を考えて、実行すること」。著者は、元勤務先の経営コンサルティング会社マッキンゼーでこの思考法に出会いました。その時「これが『考える』ということなのか!なぜこれをもっと早く教えてくれなかったんだろう」と痛感。問題解決力は、自分の人生に責任を持ち、より誇りある人生を生きるために必要な能力である、との思いが本書を執筆する動機になりました。
本書は3限の授業形式で、1限目では問題解決の流れを、2限目では中学生バンドのコンサート集客アップ戦略を事例にして |
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問題解決の手法を、そして3限目ではCGアニメ映画監督志望タローくんのパソコン入手を事例にして目標設定と達成に向けての行動のプロセスを解説しています。つまり授業を受ける感覚でロジカルシンキングの基本が身に付くという構成。要点は、大きく難しい問題でも、いくつかの小さい問題に分解すれば解けるということです。
問題解決とは、つまり「自分で考え自分で行動すること」という、単純だけど永遠の課題なんだということにあらためて気づかされました。
(菅原) |