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寺崎弁護士の法律の窓 「即戦力を期待して、年俸800万円で技術的説明のできるエンジニアの営業職を中途採用しましたが、自社の求めている能力とずれがあるため、試用期間の3か月で本採用を拒否したいと考えています。どのような場合に本採用拒否が認められるでしょうか。」(2)

前回述べましたように、組織的適応能力の有無が本採用拒否事由となるかについて、考え方の違いがあります。

試用期間中の解約権の行使に厳格な説(A説)は、試用期間中の法律関係を労働者の職業的能力や業務適格性の有無を判断するための一定期間試みに使用してみることと考えますので、組織的適応能力については基本的には解雇理由とはならないと考えます。

これに対して、解雇権の行使を緩和する説(B説)は、日本における雇傭の実態としては長期継続雇用に必要とされる対人的または組織適応能力も使用期間で試されてきたのであり、組織的適応能力の欠如は解雇理由となると考えます。

次に、中途採用の場合と新規学卒者の場合で本採用拒否の事由が異なるでしょうか。

試用期間を1.従業員としての適格性判定のための実験観察期間および2.従業員としての能力ないし技能の養成=見習期間と把握する考え方(C説)によれば、本件は中途採用の事案であり、新卒者の見習期間ではなく、より高度な適格性判断がなされることを認めることになり、本採用拒否=解約権行使が適法と判断されることになります。

これに対して、前記のA説によれば、本採用拒否の適法性の判断基準が複雑になるとして一元的基準によるべきで新卒者と同じ基準で判断すると考えます。そうすると、本採用拒否に客観的に合理的な理由があるか、社会通念上相当であると認められるか、という解雇権濫用法理が、試用期間である点で使用者の一定の裁量を許容しつつ、基本的には適用されることになります。

後期高齢者医療制度

平成20年4月1日から、原則75歳以上を対象とした新しい医療制度「後期高齢者医療制度:通称 長寿医療制度」が始まっています。制度の概要は以下の通りです。

1.対象者(被保険者)は?

離婚した場合の厚生年金の分割のイメージ 75歳以上の方、および65歳以上で一定の障害のある方

2.運営主体は?

都道府県単位で新たに設けられた後期高齢者広域連合
被保険者の認定や保険料額の決定、医療の給付など制度の運営を行います。
各市町村
保険証の引き渡しや保険料の徴収を行います。 また申請や相談の窓口も各市町村となります。

3.医療費の負担は?

現行の老人保健制度と同様、1割(現役並みの所得の方は3割)負担となります。

4.保険料は?

住んでいる都道府県によって異なります。

保険料(限度額50万円)=均等割額 (被保険者一人当たり均等な額)+所得割額 (被保険者の所得に応じた額)

※所得の少ない方は、世帯の所得に応じて均等割が軽減されます。
※今まで保険料を支払う必要のなかった被扶養者に対しては激変緩和措置(保険料軽減)があります。

5.保険料の納付方法は?

原則として年金(年額18万円以上の方)から天引きになります。
年金額が年額18万円未満の方などは、納付書などによりお住まいの市区町村へ納めます。

新制度のご対応のお願い

被保険者や被扶養者が75歳になると、社会保険事務所や健康保険組合から会社へデータが印字された書類が届きます。被保険者資格喪失あるいは被扶養者異動の届出手続きを致しますので、保険証を回収の上、弊社までご連絡ください。

(野上)


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