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機関紙 KAWA-RA版 労務管理や社会保険に関する話題の情報を、
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第108号 令和2年11月1日

令和2年年末調整のポイント

コロナ禍でまだまだ不安な中、今年もあっという間に11月になりました。今年も年末調整にいろいろと変更がありますので主なポイントを確認しておきましょう。

令和2年分年末調整主なポイント
①必ず提出する書類が1つ増えました。
②特別の寡婦、寡夫が廃止となり、ひとり親が追加されました。
③基礎控除額、給与所得控除額が変更となりました。

①昨年までは配偶者控除及び配偶者特別控除について、必要な方のみ提出をしていましたが、今年度より「給与所得者の基礎控除申告書」を必ず提出することとされました。昨年までの配偶者控除等申告書もこの「給与所得者の基礎控除申告書」と同様式に兼用されていますので、配偶者控除等の有無にかかわらず提出が必要となります。
今までと違い「給与所得者の基礎控除申告書」の提出がない場合は基礎控除を受けることができません。 基礎控除額を控除せずに年末調整を行うこととなります。

②令和2年分の扶養控除等(異動)申告書には反映されておりませんが、令和3年分の扶養控除等(異動)申告書より「特別の寡婦」、「寡夫」の欄がなくなり、「ひとり親」欄が追加されています。令和3年分の扶養控除等(異動)申告書裏面に説明がありますので、該当する方は裏面を確認するよう案内ください。令和2年分の扶養控除等(異動)申告書には欄がないため、該当者は「特別の寡婦」、「寡夫」欄を訂正するか、追記するなどしての申告が必要となりますので、併せて案内ください。

③基礎控除額、給与所得控除額がそれぞれ変更されています。給与ソフトを今年度分にバージョンアップしていれば、特に気にする必要はないですが、古いバージョンのままだと控除額が違い、手入力等で修正することもできない可能性が高いです。最新の年末調整バージョンになっているか必ず確認ください。

(控除額改正の代表例)

基礎控除額給与所得控除額
改正前38万円65万円等
改正後48万円※55万円等(前年-10万円)※

※改正後の控除額については、所得により上記以外の金額もあり

まとめ

変更がいろいろとあるように見えますが、申告書の提出に際しては、「給与所得者の基礎控除申告書」が必ず提出となったこと、申告書内容については「ひとり親」の追加くらいで大きな変更はないです。ただし昨年同様に従業員本人の所得額が関わってくるため、12月の給与計算終了後にしか所得額の確認がとれないため充分な時間をとることが難しいかと思います。そのため、改めて事前に内容を十分に把握しておく必要があります。例年通り年末調整の詳しいパンレットも国税庁HPにありますので参考にしてください。

【参考】国税庁HP
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/gensen/nencho2020/01.htm

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