労働者を雇用した場合、労働基準法では備えなければならない帳簿が定められています。それは、「労働者名簿」、「賃金台帳」、「出勤簿」、(以前はこれを労働3帳簿といっていました)それと2019年4月から義務付けられた「年次有給休暇管理簿」の4つとなります。
各帳簿においては、記載しなければならない項目も法定されています。今回はその中でも労働基準監督官から指摘の多い(記載漏れの多い)「賃金台帳」と、2019年に新たに追加された「年次有給休暇管理簿」についてご案内させていただきます。
賃金台帳は、多くの事業所様ですでに整備がされているかと思います。ただ、法定項目の記載が満たされているかは事業所様ごと温度差があるのではないでしょうか。
この点、未払い残業代との関係で労働基準監督官から是正勧告を受けることがままございます。
記載漏れがある項目の代表例としましては、「労働日数」、「労働時間数」、「時間外労働時間数」、「深夜労働時間数」、「休日労働時間数」となります。
提示させていただきました書式のサンプルをご覧いただき、黄色でマーキングしている箇所が当該箇所となりますので自社の賃金台帳と比べて見てください。
次に、2019年に新たに追加された「年次有給休暇管理簿」につきましてご案内させていただきます。こちらの法定記載項目としては、「基準日」、「日数」、「時季」の3つがあります。こちらも、サンプルをご覧いただき黄色でマーキングしている箇所が当該箇所となりますので、整備のご参考にしていただければと思います。
なお、4つの帳簿ともその保存期間は3年と定められております。