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機関紙 KAWA-RA版 労務管理や社会保険に関する話題の情報を、
タイムリーにお届けする当事務所オリジナルの機関紙です。

第126号 令和5年11月1日

ハラスメントを防止するための職場のコミュニケーションについて

中小企業を含め、2022年4月から、パワーハラスメント防止対策が事業主に義務づけられました。これに伴って、各事業所様でも事業主の方針の明確化やその周知、また相談窓口の設置など行ったことと思います。しかし、この措置だけではパワーハラスメントがなくならず困っている事業所様も多いかと思います。
そこで今回は、職場環境を良くするためのコミュニケーションスキルを身につける手法について2つご紹介させていただきます。

1つ目は、アンコンシャス・バイアスです。
アンコンシャス・バイアスは、「無意識の偏ったモノの見方」のことです。他にも、「無意識の思い込み」「無意識の偏見」「無意識バイアス」等と表現されることもあります。
誰しも自分の経験から、バイアスを持っているのではないでしょうか。しかし、これを職場で表現すると職場環境を害しハラスメントとなる可能性がございます。
皆様もアンコンシャス・バイアスについて以下のチェックをやってみてください。

  • ☐ 「単身赴任中」と聞くと、父親が単身赴任中だと思う
  • ☐ 男性は基本的に家事が苦手だ
  • ☐ 女性は細やかな気配りができて世話好きだ
  • ☐ いつも定時退社をしている社員はがんばりが足りないと感じる
  • ☐ 女性は、「気遣いが得意」「縁の下の力持ちとして周囲をサポートできる」などの強みをもっと活かせばよいと思う
  • ☐ 育休取得や短時間勤務を選択する男性社員は、昇格欲が低いと思ってしまう
  • ☐ シニアはパソコンが苦手
  • ☐ お酒が飲めない社員はつき合いが悪いと思う
  • ☐ 障害者は簡単な仕事しかできない
  • ☐ 会議などで意見を強く主張する女性は、自己顕示欲が強そうだ

(「あなたにもある無意識の偏見アンコンシャス・バイアス」 北村 英哉著 河出書房新社より)

複数の項目にチェックがされるようでしたら、アンコンシャス・バイアスに関する、研修やセミナーが各所で行われておりますので参加されるのもよろしいかと思います。

2つ目は、アサーションです。
アサーションとは、自分も相手も大切にしたコミュニケーションで、自分と他人の考え方が違っていることを前提とした自他を尊重する自己表現の方法となります。
アサーションを考える例として次のようなものがございます。

事例

今日は、郷里から出てきた友人と夕食をする約束をしている。仕事も早く切り上げられそうなので、そろそろ退社しようと思っていたところ、上司から「いま急に、部長から得意先に提出した資料に追加のデータが必要だと言われた。担当だったあなたに頼みたい、二時間もあればできると思うので、今日中に作ってくれないか」と頼まれた

  1. 攻撃的→「急に言われても無理です」
  2. 作為的→「はい、わかりました。ただ、これを優先すると社長から指示されている〇〇が翌日になってしまいますよ」
  3. 非主張的→「はい、わかりました」(「参ったなー、友達になんと言おう・・」)
  4. アサーティブ的→「急なんですね。実は今日は郷里から出てきた友人と夕食をすることになっています。明日の朝まで待っていただけるよう部長に頼んで下さいませんか。間に合わせますので」

アサーションについての研修やセミナーも各所で行われているので興味をお持ちになられましたら参加さるのもよろしいかと思います。

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