今月10日が提出期限の算定基礎届の提出は済んでいますでしょうか。まだ、これから提出の事業所もあるかと思いますので、給与ソフトからのデータ作成等の注意点を中心に説明します。
どの給与ソフトでも「社会保険」項目に「算定基礎届」の名称で集計項目があります。基本的にはこの集計で、ほとんどが問題なく集計できるのですが、下記ケースの場合は、うまく集計ができず、実際の報酬額からはズレが生じる可能性が高いため、必ず確認が必要となります。
上記のようなケースは算定基礎届の賃金額や結果としての標準報酬月額が正しく計算されない可能性が高いです。該当の方がいる場合は必ず確認をしましょう。
また、給与ソフトにおける支給項目マスタ設定がうまくできていないと、各月の報酬月額がうまく集計されません。社会保険加入者については、毎月の給与計算で確認する機会が少ないため、集計にズレが生じている可能性は高いです。下記にズレの生じやすい項目を列挙していますので、今一度ご確認ください。特に今年度に新たに追加した支給項目がある場合には要注意です。
(例) 【対象項目】・研修手当 ・皆勤手当 ・年末年始手当 ・早番遅番手当
【対象外項目】・出張実費 ・立替経費 ・慶弔金 ・解雇予告手当
上記のように、思いつくだけでも集計のズレが生じる可能性が高いです。正しい集計のためには、手間はかかりますが一度手書きの集計と突き合わせてみることをおすすめいたします。弊社にて給与計算をしているお客様についても、必ず毎月の報酬を確認しています。
給与ソフトで「算定基礎届」のデータを作成しておくと、実際の届出書を手書きで作成・提出しても、9月からの標準報酬変更の際にソフトが自動で変更をしてくれます。この際も算定基礎届の決定通知書と結果を突き合わせることが必要となりますが、従業員1人1人のマスタ設定の変更が不要になりますので、手間は削減されます。
上記のような項目を再確認し、スムーズに年1回の算定業務が進められるようにしていただければと思います。
詳細につきまして、ご不明点等ございましたら、ご連絡ください。