育児休業給付金は、1歳に満たない子を養育するために育児休業を取得した場合に支給されるものですが、1歳に達した日後についても、保育所等における保育の実施が当面行われない(保育園への入園申し込みを行ったが、入園できなかった等)事情がある場合には、1歳6か月または2歳に達する日前までの期間についても、支給対象となります。
令和4年9月30日までは、1歳以降に延長した場合の育児休業開始日については、1歳~1歳6か月及び1歳6か月~2歳までの各期間の初日に限定されておりました。
令和4年10月1日以降は、1歳以降の延長の場合の育児休業開始日が柔軟化され、各期間の途中でも夫婦交替での育児休業の取得(延長交替)が可能となりました。
延長交替につきましては、KAWA-RA版119号で紹介しておりますので、ぜひご覧ください。
育児休業等の開始日の属する月から終了日の翌日(復帰日)属する月の前月までの保険料が免除となるものですが、これまでは、開始月の属する月と終了日の属する月が同一の場合は、終了日が同月末日の場合を除き、社会保険料免除の対象とはなりませんでしたが、以下のように改正されました。
最後になりますが、今回の改正とは関係ございませんが、育児休業等の延長の際に気を付けなければいけない点を一部ご紹介させていただきます。
1歳以降(1歳から1歳6か月及び1歳6か月から2歳)に引き続き育児休業給付金を受ける場合には、『保育所等における保育の実施が当面行われない事情があること』が必要となります。
この延長手続きの際には、子の1歳の誕生日(及び1歳6か月到達日の翌日)までに、保育園への申込を行い、かつ1歳の誕生日(1歳6か月到達日の翌日)において保育が行われない、行われていないことが確認できる市区町村の証明書(保育所入所不承諾通知書等)の添付が必要となります。
ここで気を付けなければいけないのが、『1歳の誕生日までに保育園への申込を行えばよい』とありますが、実際は、1歳の誕生日時点で保育園に入園するための手続きの申込期間が決まっているということです。
例えば、子の誕生日が令和4年1月1日生まれで、令和5年1月入園の申込を行う場合、横浜市の場合は、12/9締切りですが、藤沢市では12/1締切り、品川区では11/14締切りとなっております。
要するに誕生日時点では、既に申込期間が終了しているということになります。
すべての市区町村や保育園で当てはまるというわけではございませんが、当然に市区町村等によって、各月の入園手続きの申込期間は異なりますので、育児休業等の延長を希望される場合には、ご自身のお住まい市区町村の窓口もしくはホームページで申し込み手続き期間を必ず確認しておく必要がございます。
万が一、本人の過失で申込期間が過ぎて、申込できなかった場合には、育児休業給付金に関しましては、延長手続きを行うことができませんのでご注意ください。