
事業場において、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合にはその労働組合と使用者(会社)との間で、そうした労働組合がない場合には『労働者の過半数を代表する者』と使用者(会社)との間で締結される書面による協定をいいます。
労使協定の目的は、労働状況の改善や労働基準法の枠内を超えた働き方を労使双方の同意のもと、一部法令の適用を除外することを可能とすることができます。
主な労使協定の種類は以下の通りです。
※②については、就業規則等で定めた場合には届け出は不要となります。
労使協定は、使用者と『労働者の過半数を代表する者』との間で内容を協議し、合意に至った場合に締結されます。
締結後は、労働者に対して内容を周知する義務があります。
周知方法には、事業場の見やすい場所への掲示、書面での交付、イントラネットへの掲載などがあります。
労使協定の労働者側の締結該当者である『労働者の過半数を代表する者』とは、どのような者をいうのでしょうか。
以下のいずれにも該当する者をいいます。
なお、ここでいう「労働者の過半数を代表する」の「労働者」の範囲には、労働時間の規定の適用がない監督または管理の地位にある者や病欠、出張、休職期間中の者も含まれますが、派遣労働者の方は含まれません。
届け出義務のある労使協定につきましては、発生効力日(起算日)の前日までに事業場管轄の労働基準監督署への届け出が必要となります。届け出が受理されてはじめて効力が発生いたします。起算日後に提出された場合は、起算日から受理日の前日までについては、効力が無効となりますのでお気を付けください。
母性健康管理措置とは、女性労働者の母性を守るために企業に義務付けられている措置のことです。対象は、妊娠中または産後1年以内の女性労働者(正社員だけでなく契約社員・パート・アルバイト等の非正規社員も含む)となります。母性健康管理措置は男女雇用機会均等法で定められており、必要な措置を講じず、是正指導にも応じない場合、企業名公表の対象となります。具体的に実施が義務付けられているのは、以下の4つの措置です。
事業主は、女性労働者が妊産婦のための保健指導又は健康診査を受診するために必要な時間を確保することができるようにしなければなりません。
妊娠中及び出産後の女性労働者が、健康診査等を受け、医師等から指導を受けた場合(※)は、その女性労働者が受けた指導を守ることができるようにするために、事業主は必要な措置を講じなければなりません。
※母性健康管理指導事項連絡カード
働く妊産婦の方が医師等から指導を受けた場合に、医師等が行った指導事項の内容を事業主に的確に伝えるためのツールとして「母性健康管理指導事項連絡カード(以下、母健連絡カード)」があります。母健連絡カードは「妊娠中及び出産後の女性労働者が保健指導又は健康診査に基づく指導事項を守ることができるようにするために事業主が講ずべき措置に関する指針」に、その様式が定められています。
事業主は、女性労働者が男女雇用機会均等法による母性健康管理措置(妊娠・出産・産前産後休業の取得、妊娠中の時差通勤等)や労働基準法による母性保護措置(深夜業免除等)を受けたこと等を理由として、解雇その他不利益取扱いをしてはなりません。
母性健康管理の措置が講じられず、事業主と労働者の間に紛争が生じた場合、調停など紛争解決援助の申出を行うことができます。