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第50号 平成23年3月1日

基本の復習 有休休暇の計画的付与

『年次有給休暇』についての最新の記事があります。

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(年次有給休暇の計画的付与の活用)
【年次有給休暇の計画的付与制度とは】

年次有給休暇の計画的付与制度とは、労使協定により年休を与える時季に関する定めをしたときは、労使協定に定める時季に年休を与えることが出来るというものです。

◎ 労働基準法第39条第5項
使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労動組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労動組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、第1 項から第3項までの規定による有給休暇を与える時季に関する定めをしたときは、これらの規定による有給休暇の日数のうち5日を超える部分については、前項の規定にかかわらず、その定めにより有給休暇を与えることができる。

【年次有給休暇の計画的付与制度の導入に必要な手続き】

年次有給休暇の計画的付与制度の導入には、就業規則による規定と労使協定の締結が必要です。

● 就業規則による規定
年次有給休暇の計画的付与制度を導入する場合には、まず、就業規則に「5日を超えて付与した年次有給休暇については、従業員の過半数を代表する者との間に協定を締結したときは、その労使協定に定める時季に計画的に取得させることがある」などのように定めることが必要です。

● 労使協定の締結
実際に計画的付与を行う場合には、就業規則の定めるところにより、過半数労働組合または過半数代表者との間で、書面による協定を締結する必要があります。なお、この労使協定は所轄の労働基準監督署に届け出る必要はありません。
労使協定で定める項目は以下のとおりです。この労使協定には、有効期限の定めはありません。

(1) 計画的付与の対象者(あるいは対象から除く者)
計画的付与の時季に育児休業や産前産後の休業等に入ることがわかっている者、また、定年等あらかじめ退職することがわかっている者については労使協定で計画的付与の対象からはずしておきます。

(2) 対象となる年次有給休暇の日数
年次有給休暇のうち、少なくとも5 日は従業員の自由な取得を保障しなければなりません。したがって、5 日を超える日数につき、労使協定に基づき計画的に付与することになります。

(3) 計画的付与の具体的な方法
・事業場全体の休業による一斉付与の場合には、具体的な年次有給休暇の付与日を定めます。
・班別の交代制付与の場合には、班別の具体的な年次有給休暇の付与日を定めます。
・年次有給休暇付与計画表等による個人別付与方式の場合には、計画表を作成する時期とその手続きについて定めます。

(4) 対象となる年次有給休暇を持たない者の扱い
事業場全体の休業による一斉付与の場合には、新入社員等で「5日」を超える年休のない者に対して、次のいずれかの措置を取ります。

・特別休暇を設けて、付与日数を増やします。
・休業手当として平均賃金の60%を支払います。

(5) 計画的付与日の変更
あらかじめ計画的付与日を変更することが予想される場合には、労使協定で計画的付与日を変更する場合の手続きについて定めておきます。

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