厚生労働省の雇用関係の助成金は、基本的に年度ごとに立てられる予算で運営されているため、毎年4月に見直しが行われています。
リーマンショック以降、雇用調整助成金等、助成金は雇用の維持を目的としたものが中心でしたが、平成25年度はそれらが整理・縮小となり、労働者の企業間移動支援、非正規労働者等の正社員化支援に重点を置いてきています。このため既存の助成金の統廃合や新たな助成金の新設など、例年に比べて変更点が多くなっています。
その中で、今回は、注目の助成金を紹介します。
なお、中小企業定年引き上げ等奨励金、実習型試用雇用奨励金、正規雇用奨励金、両立支援奨励金、中小企業基盤人材確保助成金、3年以内既卒者トライアル雇用奨励金等は廃止されました。
健康・環境・農林漁業分野等において、有期契約労働者等も含めた従業員に対して、一定の職業訓練等を実施した事業主に向けての奨励金です。
この奨励金は、支給対象となる事業主が限定されています。主な対象分野には、健康・環境・農林漁業分野ですが、これ以外にも、医療・介護、情報通信業、建設業にうち健康・環境・農林漁業分野に関する建設物等を建設している建設業、製造業のうち健康・環境・農林漁業分野に関する製品を製造してるか、健康・環境・農林漁業分野に関する事業を行う事業所と取引関係にある製造業等も対象となります。
支給対象分野に該当するかどうかは弊社へお問い合わせ下さい。
この他にも、海外進出支援奨励金(留学)、海外進出支援奨励金(送り出し)、被災地復興建設労働者育成支援奨励金があります。
35歳未満の非正規雇用の若者を、自社の正社員として雇用することを前提に、自社内での実習(OJT)と座学(OFF-JT)を組み合わせた訓練(若者チャレンジ訓練)を実施する事業主に向けての奨励金です。
非正規雇用問題に対する取り組みの一環として、有期契約労働者の企業内でのキャリアアップを支援する事業主に対する助成制度が新設されました。