健康保険上の被扶養家族となるには、①3親等内の親族であって、②被保険者により生計を維持している者であることが必要となります。
①3親等内の親族3親等内の親族のうち、直系尊属、配偶者、子、孫、兄弟姉妹以外は、被保険者と同居していることが必要となります。
②生計維持生計を維持しているといえるには、原則として被扶養者の1年間の収入が130万円未満であることが必要です。ただし、60歳以上又は障害者の場合には180万円未満となります。
また、同居の場合は扶養される方の収入が被保険者の収入の1/2以下であること、別居の場合は被保険者からの毎月の仕送り額が扶養される方の収入より多いことが必要となります。
収入にあたるものとしては、給与、事業収入、資産運用による収入、年金、失業給付、傷病手当金等があります。年間収入は過去の収入ではなく、扶養家族に該当する時点及び認定された日以降の年間の見込み収入額をいいます。例えば、扶養されていた妻が12月から月108,333円を超える給与で働きだした場合、その年としては実際は年間130万円をこえませんが、今後108,333円×12ヶ月で年間130万円を超える見込みとなるため扶養から外れることになります。
配偶者の扶養に入らず、夫婦それぞれが健康保険の被保険者である場合、その子どもは、夫婦のうちより収入が多い方の扶養に入ります。
退職した家族を扶養に入れようとする場合、その家族が日額3,562円(60歳以上又は障害者の場合は4,932円)以上の失業給付を受給している間は扶養に入れることは出来ません。失業給付の受給が終わってから扶養追加することになります。なお、自己都合退職により失業給付の待期期間がある場合は、その期間中は失業給付がもらえないため扶養に入れることが出来ます。