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機関紙 KAWA-RA版 労務管理や社会保険に関する話題の情報を、
タイムリーにお届けする当事務所オリジナルの機関紙です。

第95号 平成30年9月1日

働き方改革関連法が成立しました。そのポイントは?

働き方改革関連法が成立し、いよいよ来年4月から順次施行されます。最短の来年4月に施行される改正点は次の通りとなります。

  • 高度プロフェッショナル制度の導入
  • 残業時間の罰則つき上限規制(大企業のみ、中小企業は再来年4月施行)
  • 年次有給休暇の消化義務化
  • 3ヵ月単位のフレックスタイム制の導入

このなかでも多くの企業に関係する年次有給休暇の消化義務化について今回ご案内させていただきます。

法案の内容

年10日以上の年次有給休暇が付与される労働者に対し、最低5日の年次有給休暇を企業は消化させなければならないとされます。違反した企業には30万円以下の罰金が科せられます。これは、中小企業にも適用されます。なお、取得日は企業が指定できることになっています。
ただ、詳しくは今後、省令で定められることになっているため、現時点で詳細は未確定です。省令では、指定日について、労働者の希望を尊重して定めなければならないとされることが予定されています。
また、定めた予定日に実際に取得されない場合、取得できなかった理由が労働者の都合である場合でも、企業に罰則の適用があるとされています。
そこで、企業も対応を考える必要があります。想定される対応策としては、現行法でも認められている年次有給休暇の計画的付与という制度の導入です。
年次有給休暇の計画的付与とは、年次有給休暇のうち、5日を超える分については、労使協定を結べば、各人が持っている年次有給休暇を計画的に割り振ることができるという制度です。たとえば、夏休み、年末年始、ゴールデンウイークといった企業の休みを年次有給休暇に割り当てることができます。ここで、割り振られた年次有給休暇の日数については、働き方改革関連法で企業に義務付けられた年次有給休暇の消化義務を実施したことになります。なお、夏休みを一斉に取得することが困難な企業については、グループごとに夏休みを設定することや、個人単位で設定することも可能です。
年次有給休暇の計画的付与につきましては、就業規則の定めや労使協定の締結が必要となります。また、来年の夏休みを計画的に付与するとなると、少なくとも年明けには労働者に案内する必要があると思われますので早めの準備が必要です。詳しくはお気軽に弊社までお問い合わせください。

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