2002年から始まった「ゆとり教育」を受けた1987年前後生まれは、「ゆとり世代」、「ゆとり社員」などと呼ばれています。彼らは今、本格的に企業社会にデビューしてきています。
「ゆとり社員」の特徴は、バブル世代に幼少期を過ごし、物心付いた時から常にサービスの受け手であった為、受け身体質である、基本的にはまじめで言われた事はやるものの、言われないと何もしない、受験などが売り手市場であった為、挫折や苦労を経験していないので、ストレス耐性が低いなどと言われています。彼らをうまく生かし、成長させ、会社に定着してもらう為には、どのようにすればよいのでしょうか?
なるべく早いうちに、ストレス対処法、自分で考える力、周囲の状況や相手の意向に合わせた会話能力、チームや組織の一員としての振る舞い方といった、ビジネスマナーなどのスキルを教えてあげましょう。
受け身体質の「ゆとり社員」には、上司のほうからコミュニケーションを積極的にとるようにします。定期的な1対1のミーティングなどを行うと、効果的に適切な人間関係を築くことができるでしょう。
新しい課題をクリアした時や、自分で考えた意見を言った時など、小さな成長をほめます。本人の過去と比較して具体的に良くなった点をほめます。他人と比べるのは絶対にやめましょう。
彼らをしかる時は、他人の前や怒鳴る事は避けます。「~しなさい」と命令するのではなく、「~しましょう」と言うと効果的です。問題となる具体的行動について明確に指摘した上で、本人の将来に期待している事をきちんと伝え、今後の仕事の原動力になるように励まします。
「ゆとり社員」達は、長所もたくさんあります。
彼らは、まじめで優秀、堅実でセンスが良く、考え方も柔軟です。納得すれば一生懸命働きます。
身近にリストラなどを目の当たりにしてきた世代なので、安定志向が強く、実は強い成長意欲を持っています。
彼らが成長していける仕組みを作っていくことが、会社が伸びていくために必須となってきていると言えるかも知れません。