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機関紙 KAWA-RA版 労務管理や社会保険に関する話題の情報を、
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第47号 平成22年9月1日

快適な睡眠

メンタルヘルスが重要視される昨今、「睡眠障害」が大きな問題となっています。睡眠障害は様々な種類がありますが、もっとも代表的な症状は不眠症ではないでしょうか。

一度は目にしたこともあると思いますが、娘さんがお父さんに「お父さん、眠れてる?」と問いかける内閣府のテレビCMです。「うつ病」と「不眠」は昔から深い関係があると言われており、きちんと睡眠をとれない不眠状態が続くとうつ病の初期症状のサインと言われます。また、不眠が続いたことによりうつ状態を招いてしまうこともあるといわれます。メンタルヘルスを考える中で、睡眠はとても重要なことなのです。

さて、この「睡眠」ですが、毎日何時間くらい眠るのがいいのでしょうか。よく聞くのは1日7~8時間くらいでしょうか。中には1日3時間くらいでも平気な方もいれば、10時間以上眠らないと調子が悪いという方もいます。昔はよく「睡眠時間は8時間くらいが良い」とされていましたが、睡眠時間は個人差によるものですので、必ずしも8時間必要ではありません。大切なのは、その睡眠時間が自分自身に適しているかなのです。

睡眠のタイプ 【ショートスリーパー:睡眠時間6時間以下】寝つきが良く、夜中も熟睡して朝まで起きる事がほとんどありません。短時間で深い眠りに入るタイプです。短時間でも眠りが深いため、生活に支障が出る事もなく、スッキリとします。歴史上で有名なのは、ナポレオンやエジソンでしょうか。【バリュアブルスリーパー:睡眠時間6~9時間】いわゆる一般的な睡眠時間でこのタイプがもっとも多いでしょう。このことから、適した睡眠時間は8時間といわれることになったのではないでしょうか。このタイプは双方の中間ですので、個人差でショートとロングのどちらかに寄っています。【ロングスリーパー:睡眠時間9時間以上】熟睡しているのは前半でショートスリーパーと大差はありませんが、後半に長時間の浅い眠りを必要としています。長時間の睡眠をとらないと、心身のダメージが回復せず、疲れやすかったり、しっかりと活動できなかったりします。歴史上の人物ではアインシュタインがこのタイプと言われます。

一言で「睡眠」といっても、睡眠にはタイプがあり、また様々な睡眠障害もあります。眠るということは「体が疲れていて起きていられなくなるため眠る」ものではなく、「生きていくために必要不可欠なもの」なのです。
そして、睡眠を取ることと同時に、翌朝すっきり目覚める事も大切です。忙しくて睡眠不足であったり、目覚めが悪くなかなか体が動かなかったりすると1日の活動意欲が低下してしまいます。快適な睡眠には眠るだけではなく、起き方も大切です。

睡眠に満足感が得られる起き方とは、起きたい時間に目覚める「自己覚醒」を習慣化させることです。勤労者の5人に1人はこの自己覚醒で目覚めていると言われますが、定時勤務が必要な勤労者は年を重ねるごとに習慣が強化され、目覚まし時計をかけなくても、起きたい時間に目が覚めるようになっていきます。
自己覚醒は簡単で、「明日○時に起きよう」と具体的な時間を想定し、眠ることです。ただし、自分のタイプに適したある程度の睡眠時間が必要です。
自己覚醒では、目覚まし時計等で強制的に起こされるのではなく、ホルモン濃度や心拍数等体内リズムが自然に起床準備を整えてくれるため、すっきりと目覚める事ができます。そのため、日中眠くなる頻度が低く、日中の活動にも影響してくるのです。

また、仕事がある平日は5時間未満しか睡眠がとれないが、休日になると長時間眠るといったいわゆる「寝だめ」ですが、休みの日だけまとめて寝ても睡眠不足を補うことはできても、「寝だめ」はできません。「寝だめ」をするよりも、日々良い睡眠を取れるようにすることが、1番のメンタルヘルス対策になるのではないでしょうか。

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