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機関紙 KAWA-RA版 労務管理や社会保険に関する話題の情報を、
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第51号 平成23年5月1日

寺崎弁護士の法律の窓

「休職と復職」の法と経済

川口社労士法人 協力弁護士 寺崎時史氏 近時、仕事上のストレスからうつ病と診断される労働者が多くいます。今回は、このような労働者を抱える企業の観点から「休職と復職」の問題を考えてみましょう。

通常の企業は、就業規則上、労働者の病気休職制度を設けています。それぞれの会社は、労働者を6か月から2年の期間休職させて、従業員たる地位を保障しています。ところが、身体の病気と異なり、精神の疾患は「全治〇か月」という診断はできません。会社の就業規則上の想定が、通常、身体的疾患であることから、精神的疾患の「緩解」(精神的疾患における「治癒」)となるまでの期間が想定できません。労働者の精神的疾患が労災となっていない場合、私傷病という扱いになります。通常、休職中の給与は支給されませんから、労働者は健康保険の傷病手当で生活することになります。一方、会社は、労働者の社会保険料の負担をすることになりますが、企業の負担はこれだけにとどまりません。労働者の休職が身体的傷害であれば、2、3か月で復職が見込めますから、新たな労働力を採用することはなくしのげるのですが、当該労働者が何時復職か分からない状況でその労働者の穴埋めをせざるを得ません。中小企業ではこのコストは大きい負担となります。さらに精神的疾患は、身体的疾患と異なり、再発の危険が伴います。このように従業員の地位の保障のコストが企業の負担となってきます。

その解決策として考えられるのは、当該労働者を時間限定で使用し、復職がうまくいくかを見ながら、自動退職の可能性を考えていくしかないと思われます。

ひとりごと

「サッカーが伝えたこと」

先日のチャリティマッチでカズが得点しました。マスコミの論調は、長く頑張っていれば結果は出るということが被災者にも伝わったと、評価しているのが多かったように感じます。

私は、少し違う見方をしました。トゥーリオがヘディングで流したボールをカズはゴールしたのですが、トゥーリオは前に流せば必ずフォワードが決めてくれると信じてボールを出したのではないでしょうか。信じていなければ、横にパスを出したり、前といってもあそこまで積極的ではなく、中途半端なパスになっていたのではないでしょうか。以前、日本代表は、前を向いてプレーできていなくて、最近は前を向けるようになってきたといわれています。前を信じれば前を向けるのではないでしょうか。信じることで先に進めると思いました。サッカーというスポーツは周りを信じることでゴールが生まれることを教えてくれたのではないでしょうか。

企業経営でも、先を信じることができれば従業員は前に進んでいくのではないでしょうか。先日、「ほうれんそう」(報告・連絡・相談)について、報告は従業員の義務だという主張を目にして、自分の感覚とは違うと感じました。私は、報告は従業員の権利と考えています。上司に、連絡や相談はしにくいです。そこで、報告にかこつけて、いろいろな判断を仰ぐ、意見を聞く、お願いするといった相談の機会だと思っています。ただ、その前提は上司を信頼できなければならないということです。上司が動いてくれるという信頼がなければ報告も意味がなくなります。やはり、上司は信頼が一番で、上司が信頼できる者であれば、従業員は積極的に前に進むのではないでしょうか。
最後になりましたが、被災者の皆様も前を信じて進んでいければいいなと思っています。

編集後記

先日久しぶりに飛行機に乗る機会がありました。正直なところ、私は飛行機が苦手です。以前は飛行機が好きで、休みの日に家にいることがもったいなくて、毎回朝から晩まで遊びに行き、連休が取れた時には飛行機に乗って旅行に行っていました。関西方面ですら飛行機に乗り、年に数回も乗っていましたが、10年くらい前から急に高所恐怖症になり、飛行機はおろか、観覧車や高層マンションやビルのエレベーターに乗るのも怖々乗っています。特にシースルーエレベーターは罰ゲームとしか思えません。

そのせいか、海外旅行にはかなり抵抗があり、過去2回4時間以内のフライト限定で海外旅行に行ったくらいです。本当はもっといろいろな国を見てみたいのですが、なかなか勇気が出ないのと、語学力の問題で敬遠しがちになっています。

できれば以前のような飛行機好きまではいかなくても、もう少し余裕をもって乗れるようになれれば、また広い世界を見ることができるのになぁと、毎度のことながら今回も感じました。

とりあえず、ビルのシースルーエレベーターから克服してみようかと思います。

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