『健康診断』についての最新の記事があります。
関連記事をヨム新年度に入り、新入社員を迎える会社も多いこの時期。また全国健康保険協会に加入していると3月には「生活習慣病予防健診」の案内も送られてきます。労働者を雇い入れ労務を提供してもらう中で、1人1人の健康管理は会社の経営にとっても重要な問題と言えます。労働安全衛生法・同規則では事業者に対し数種類の健康診断の実施を義務付けています。
このうち、今回は「雇入時の健康診断」と「定期健康診断」に焦点をあてていきます。
労働安全衛生規則は、「事業者は、常時使用する労働者を雇い入れるときは、当該労働者に対し医師による健康診断を行わなければならない。」として、雇入時の健康診断の実施を義務付けています。
健康診断を行わなくてはいけない「常時使用する労働者」とはどんな労働者を指すのでしょうか。以下3つの場合があります。
労働安全衛生規則は、「事業者は常時使用する労働者に対し、一年以内ごとに一回、定期に医師による健康診断を行わなければならない。」として、毎年1回の健康診断を事業者に義務づけています。
定期健康診断を行わなければならない労働者の範囲は1の雇い入れ時の健康診断の場合と同様です。また事業所が全国健康保険協会に加入している場合、3月になると35歳以上75歳未満の被保険者に対して「生活習慣病予防健診」の案内が送られてきますが、この生活習慣病予防健診を受診すると労働安全衛生法に基づく定期健診の代わりになります。
生活習慣病予防健診は健診費用の補助があるため、案内が全国健康保険協会から送られてきたら、あらかじめ健診実施機関に受診日時をご予約の上、必要事項を記入し全国健康保険協会各支部に提出してください。後日健診実施機関から会社に直接キットが送付されます。
A.事業主は雇い入れ時および定期健康診断の費用を原則として負担しなければなりません。法律で事業者に健康診断の実施の義務を課している以上、当然に事業者がその費用を負担すべきであると考えられるからです。
一方、定期健康診断を実施している間の賃金の支払い義務については労使の協議に委ねられますが、労働者の健康保持が事業の円滑な運営に不可欠であることを考えると、その受診に要した時間の賃金は支払うことが望ましいでしょう。
A.いいえ。医師による健康診断を受けた後3ヶ月を経過しない者を雇い入れた場合はその者が診断結果を証明する書類を提出した時は重複する項目については省略することができます。
A.いいえ。重複する項目については省略ができます。
労働安全衛生規則では、定期健康診断については雇い入れ時の健康診断を受けた者につき、その実施の日から1年間に限り、その者が受けた健康診断の項目を省略できるとされています。