事業主は、その規模・業種に関係なく安全衛生法及び安全衛生規則の定めに従い、労働者に対して医師による健康診断を行うことが義務付けられています。
また、労働者は事業者が行う健康診断を受けなければならないとも定めています。
健康診断にはいくつか種類がありますが、今回は定期健康診断についてお話します。
定期健康診断は、名前のごとく1年以内ごとに1回、定期に健康診断を行わなければなりません。健康診断を受診させるにあたり、安全衛生法では受診項目や健診結果の保存等が定められています。
「常時使用する労働者」と定められていますので、要件に該当する場合は、パートや有期契約労働者も対象になります。
健康診断を実施する時、事業主はその実施が義務付けられていますので、その健康診断に要する費用を事業主が負担する事は当然であるとされます。
健康保険では健康診断の補助を行なっています。多くの事業者は協会けんぽに加入しておりますので、協会けんぽのご案内を致します。(健康保険組合加入の事業者様はそれぞれの健康保険組合へ確認してみてください。)
健康保険の被保険者で35歳~74歳の方については、年度内一人1回に限り協会けんぽが健診費用の一部を補助します。
該当年齢であれば、役員の方も補助がありますので、従業員だけではなく、役員の方もぜひ健康診断を受診されてはいかがでしょうか。
最初にもお話していますが、年1回の定期健康診断は会社の義務です。
年度末の3月になりますと、健康診断受診機関の予約が取れず、健康保険の補助申請を利用できなくなることもあります。
早めに受診機関に依頼し、年内に健康診断が受診できるよう計画的に実施していきましょう。