『保険料変更』についての最新の記事があります。
関連記事をヨム前回は算定による標準報酬変更を給与ソフトへ反映する際の注意点を書きましたが、今回は同じタイミングで変更が必要となる保険料率変更時の注意点について見ていきます。今年度は3月の健康保険料率、4月の雇用保険料率、そして9月の厚生年金保険料率と変更の頻度が多く、給与計算時の確認がいつも以上に必要となるため参考になさってください。
5月号で数種類の給与ソフトを比較しましたが、保険料率変更についても給与ソフトによって変更の仕方が異なります。大きく分けると以下の2つに分類できます。
①給与規定等マスタの保険料(負担)率を手入力により変更
②更新ソフトをインストール・アップデートすることにより自動で変更
①の場合は、手入力により変更となりますので、例えば平成28年9月分からの厚生年金保険料率変更については従業員・事業主負担ともに9.091%(合計18.182%)に変更します。
社会保険料の徴収時期は一般的には翌月徴収ですので、9月に変更するのは賞与分についてのみ、10月に入り給与分を変更すると間違いにくくなります。給与分の変更反映確認については、冒頭にも書いた通り、算定の結果と併せての確認となりますのでご注意ください。
②は自動で変更されるため、変更のタイミングが合っているかの確認が必要となります。
例えば、社会保険料は翌月徴収なのに9月分給与から変更されていないかご確認ください。万が一変更されてしまう場合は、事業所マスタ等の社会保険料控除タイミングの設定がずれている可能性が高いですので、併せてご確認ください。
上記で書いたことと重複しますが、8月の月額変更対象者は8月分の社会保険料(9月支払分)から社会保険料が変更となりますが、保険料率の変更は9月分からのため保険料率変更による額の変更はされません。標準報酬等級の変更による保険料額の変更のみとなります。9月の月額変更対象者については、標準報酬等級・保険料率変更ともに反映され保険料額が変更となります。
なお、7月号でも書きましたが、月額変更対象者は算定の結果より月額変更が優先するため算定の結果が間違って反映されていないかにも注意が必要です。
上記①・②どちらの場合でも、給与計算結果での保険料確認は必須となります。
9月に入ると日本年金機構のHP等により新しい保険料額表が公開されますので、是非お手元に一部ご用意いただき、一人一人ご確認ください。
今日現在では、厚生年金保険料率については平成29年9月分まで引き上げられ、それ以降は固定される予定です。